天の川のほとりで星空散歩
ブログに戻る    春の星雲星団 夏の星雲星団 秋の星雲星団 冬の星雲星団 近くの星雲星団 DBから探す にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ブログ村

M39 (散開星団)


1 概要
M39(NGC7092)は、はくちょう座の方向、約800光年の至近距離に位置する、天の川の中にぽつんと浮かぶ非常に大柄で美しい散開星団です。メシエ天体の中では地球にかなり近い部類に入り、約2億〜3億年前に生まれた比較的若い青白い星たちが数十個集まっています。夜空の暗い場所であれば肉眼でもかすかな光のシミとして容易に確認でき、天の川の濃い星野を背景に、三角形に整然と並んだ明るい星たちが浮き立つように美しく輝く姿が最大の特徴です。
項目M039
別名NGC7092
分類散開星団
星座はくちょう (Cyg)
等級4.6
視直径32'
距離(光年)825
赤経 / 赤緯21h 32.2m / +48° 26’


​2 位置と探しかた
M39は、はくちょう座の1等星「デネブ」から、カシオペア座の方向(北東)へ向かって天の川をたどることで簡単に見つけることができます。具体的には、デネブ(\alpha星)とサドル(\gamma星)の離角(約5.5度)を、デネブからそのまま北東へ同じ長さ(約9度)だけ伸ばしたあたりに位置しています。夏から秋にかけて天頂近くを通過するため、地上の街明かりや低空の大気減光の影響をほとんど受けず、ビギナーからベテランまで非常にアプローチしやすい好位置にあります。



​3 シーズンと撮影好機
撮影に適した時期や時間帯を調べるシュミレーターです。天体が最も高く昇る南中時刻をはじめ、夜の暗さ(天文薄明)、撮影に適した高度、月明かりの影響(月齢・月の出入)を自動算出しています。遠征計画の参考にしてください。夏から秋にかけてが最高の撮影シーズンとなります。天頂付近のきわめて高い高度を通過するため、大気による光の散乱やシーイング(大気安定度)の影響を最小限に抑え、限界まで星像を鋭く絞り込む絶好のチャンスです。月明かりのない新月期を厳選し、極上の星野をカメラに収める撮影計画を立ててください。


★ 見易いシーズンは、8から10月頃

写真に最適 0時に南中 8月中旬
観望に最適 に南中
 

★ 今夜の観測タイミング

観測夜
観測地 ( 緯度 35.69,経度 139.69 )
 
18 20 22 0 2 4 6
天文薄明
撮影ベスト
(40°~77.2°)
  推奨
(20°~77.2°)
  可能
(5°~77.2°)
20:00 03:30
20:00
03:30 7時間30分
20:00
03:30 7時間30分
20:00
03:30 7時間30分
  ◆南中高度 77.2° ,南中時刻 23:25
月齢 6
(33%)
↘月の入 21:41



​4 天体の特徴と見え方
M39は総合光度が約4.6等と非常に明るく、見かけの大きさは約32'と満月を一回り上回るほどの広大なスケールを誇ります。宇宙空間にゆったりと広がった、純白から青白く輝く星々の幾何学的な三角形の並びが最大の特徴です。
眼視観測においては、視野の広い双眼鏡や、望遠鏡に広視界の低倍率アイピースを装着して覗くのがベストな「双眼鏡・低倍率向け」の代表格です。倍率を上げすぎてしまうと、星団を構成する星々の間隔が広がりすぎて視野からはみ出してしまい、背景のまばらな星場と区別がつかなくなってしまいます。あえて30倍以下の低倍率に抑えることで、漆黒の宇宙空間を背景に、約20〜30個のきらびやかな主星たちが綺麗な三角形の形にまとまって視野に佇む、ドラマチックで美しい全貌を捉えることができます。

​5 天体撮影・画像処理のノウハウ
写真向けの対象としては、派手な星雲に隠れて地味に思われがちですが、天の川の微星の海に埋もれさせず、主役である星団の三角形の並びをいかに立体的に際立たせるかが腕の見せ所です。
M39単体をクローズアップで狙う場合は、焦点距離400mmから600mm前後のシステムを使用し、星団の三角形の並びを中央にバランスよく配置する構図が王道です。主役星のクリアな色彩が引き立ちます。また、あえて135mm〜200mm前後の短焦点・中望遠レンズを選択すれば、はくちょう座の極めて豊かな天の川の星々や、周囲に淡くうねる分子雲、微細な暗黒星雲のディテールの中に、M39が宝石箱をひっくり返したように溶け込んで輝く、ストーリー性あふれる広域構図を創り出すことも可能です。

​画像処理の最大のテーマは、星団を構成する高温の主系列星が持つ、純粋なサファイアブルーの輝きを色飽和(白飛び)させることなく、みずみずしく引き出すことです。

デジタル開発や強調処理の段階で、輝度マスクを用いて星の芯の階調を丁寧に維持します。夏の低空特有の大気被りとは無縁の天頂付近で撮影された極上のデータを活かし、丁寧なフラット処理で完璧な漆黒の背景を整えます。星消し技術で背景の微星をわずかに整えつつ、M39の主星たちが「磨き上げられた黒いベルベットの上に散りばめられたダイヤモンドのようなきらめき(luster/光沢)」を放つようにコントラストを精緻にコントロールします。これにより、画面全体に圧倒的な透明感と吸い込まれるような奥行きが宿る、Glossy(艶)で質感豊かな極上の散開星団作品に仕上げることができます。

​撮影のアドバイスとして、はくちょう座にはもう一つの有名なメシエ星団「M29」が近隣に位置しています。あちらはコンパクトで中・高倍率のクローズアップが楽しい星団であるのに対し、このM39は圧倒的な「広々とした空間美と主星の粒立ち」が魅力です。同じ星座にありながら、驚くほど対照的な表情を持つ2つの星団を、焦点距離や画角を変えながら撮影し、それぞれの個性を表現し分けてみるのも夏の夜空のこの上ない贅沢な楽しみ方です。
* Supported by ChatGPT and Gemini.

★ 近くの天体



■ 撮影記録


PVアクセスランキング にほんブログ村


[ページ更新] 

写真[ (追加 ・選択 ・全部) ]